こま切れ画像法(CPM)は、森林の植生をAIで判別するための学習データを効率的に作成する手法です。航空写真や衛星画像などの画像情報をもとに、対象となる植生や森林の特徴をAIが学習しやすい形に整理します。
森林の現況把握、植生マッピング、竹林など特定植生の把握、自然資本評価に向けた基礎情報の作成などへの応用が期待されています。
従来の教師画像作成では、対象となる樹種や植生の輪郭を細かく指定する必要がありました。この方法は精密な一方で、作業に時間がかかり、対象地域が広くなるほど負担が大きくなります。CPMでは、長方形で対象範囲を指定し、そこから多数の学習用画像を作成するため、教師画像作成の作業負担を抑えながらAIモデル構築を進めることを目指します。
みどりナビでは、山口県や長野県などの地域で、自治体や関係機関との連携を通じた実証・検討を進めています。
山口県では、竹林資源の把握と活用に向けて、CPMを活用した竹林分布の可視化に関する検討が進んでいます。
長野県では、広域の森林情報をより活用しやすい形に整理するため、空撮写真などをもとにした植生マッピングの活用可能性を検討しています。
地域ごとの森林の特徴や行政・事業者の関心を踏まえ、CPMを植生マッピングや自然資本評価にどう活かせるかを検証しています。
地域ごとの森林課題に応じたCPMの活用可能性を検討しています。
たとえば、竹林の分布や種類を可視化することで、地域資源の把握、管理、活用に向けた判断材料を整えることを目指しています。
こうした研究事例を通じて、CPMによる植生判別技術を、森林整備、地域資源管理、自然資本評価などに活かす可能性を検証しています。
本技術の原点の一つとして、京都市左京区の無鄰菴庭園におけるコケ植物の画像識別研究があります。コケ画像を細かく分割して教師画像を作成する手法により、複数種のコケを自動判別する研究が行われました。
みどりナビでは、CPMをもとに、自治体、林業事業者、企業・研究機関との連携を通じた社会実装を進めていきます。
今後は、植生マッピング、竹林など特定植生の把握、自然資本MRV、森林金融などの活用可能性を検証しながら、森林情報を地域と社会の意思決定に活かすための展開を目指します。
また、公開可能な研究成果、採択・支援実績、実証事例を継続的に発信し、みどりナビの技術的特徴と社会実装の進捗を分かりやすく伝えていきます。
みどりナビの概要、活用シーン、連携・相談については、以下のページで紹介しています。